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NEWSメール 「アクロスゲート瓦版」

2010年11月4日

第2号

「人は今、何をすべきか?」
~  新卒就職率低下と雇用不安  ~

アクロスゲートグローバルソフトウェア
代表取締役社長    三好  和明
今、世界的に新卒採用率の低下が起こっています。 日本における10月1日現在の内定率は77.0%と一部報道されていますが、 おとなりの中国では86.0%と日本よりは若干いいものの、新卒者だけで 630万人と多く、100万人弱が就職出来ない計算となります。 アメリカ、ヨーロッパも同様で、若い世代の働き口が少なくなっている 状況は日本と同様です。

新規雇用を創出する為に、クリーンエネルギーや、介護分野への投資が 始まっていますが、世界的な不況下では、就労人口の底上げは難しく、 政府の財政出動だけでは限界があります。

終身雇用という概念そのものも、事実上崩れかかっていると思いますの で、大企業に勤めている正社員の方々であっても、将来の不安を払拭出 来ない状況が日々、加速しつつあります。

また、一人当たりの生産性が上がれば、製品単価は下がり、就労人口も 低下する恐れがありますので、過度な効率化はただでさえ少ない仕事口 を更に少なくしてしまうという側面もあります。

更にビジネスのグローバル化に伴い、国内人材のグローバル化も就業の 競争率を高めていますので、競争する相手は国内だけに留まらず、世界 中の新卒者や失業者がライバルと化しています。

このように、雇用に関する厳しい状態は、単に不況というだけでなく、 経済のグローバル化や効率化の追求、セーフティネットの破壊と不備な どの複合的な要因が絡んでいると考えられます。
雇用不安が起これば、就業者にお金が回らなくなり結果、モノが売れな くなり、企業はリストラを加速するという悪循環が起こります。

人々が勤労の義務を行使出来る様に、政府と企業経営者は努力すべきで すが、それにも限界があります。
仕事を皆で分け合うワークシェアリングも、十分に機能する保証はあり ません。
皆が平等に就業できる時代は、だんだん終焉へと向かっているのかも知 れません。
新しい時代には、それにふさわしい就業の有り方が問われると思います し、これから社会に出る人達の為にも、より良い社会であって欲しいと 願います。

次号以降で「人は今、何をすべきか?」について、私なりの見解を述べ たいと思います。
to be continued...