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AcrossVT Education 導入事例 : ピーシーアシスト株式会社 様

AcrossVT Developer によるe ラーニングの 仮想化で日本の“ もの作り” に貢献

1991 年に設立されたピーシーアシスト株式会社(以下、ピーシーアシスト)は、日本全国に約80 校のパソコンスクール「Win スクール」を展開。年間6000 人に上る受講者に「Web デザイン」「DTP・3DCG デザイン」「CAD」「インテリア」「ビジネスパソコン」「プログラミング・ネットワーク」の6 つのコースを提供している。ピーシーアシストでは、プログラミング・ネットワークコースで提供している「組込みシステム(マイコン制御)」講座の教材開発に、組込みソフトウェアの開発、デバック、検査を行うための仮想開発環境である「AcrossVT Developer」を採用した。

C 言語に続く講座をいかに実現するか

 コンピューターを利用する20 代~ 30代を中心とした利用者向けにコンピュータースクール事業を展開するピーシーアシスト。Win スクールを拠点に、受講生の「成長」や「夢の実現」「心の豊かさ」を支援できる講座の提供を目指している。取締役兼COO の下坂光氏は、「Win スクールは、教え方も、講座のクオリティも、学びやすさに関しても、最も先進的なスクールだと自負しています。さらに、常に新しいことに取り組んでいこうという校風もあります」と話す。
 その一環としてピーシーアシストでは、Win スクールがプログラミング・ネットワークコースで実施しているC 言語・組込みシステム講座で、「C 言語プログラミング」を習得した受講生に対し、次に何を学んでもらうことが効果的かを検討していた。検討の結果、企業に最も必要とされているプログラムスキルでありながら、10万人の技術者不足といわれている" 組込み開発" に着目し、「組込みシステム(マイコン制御)」講座を開設することを決定した。

AcrossVT Developerで仮想マイコンカーを実現

 ピーシーアシストが開発した組込みシステム(マイコン制御)講座は、実機を使うことなく組込み開発を学習できるハンズオン形式のe ラーニングとして実施されている。スクールで実施する場合には、画面の左にeラーニング教材を表示し、画面の右側で実際に作業を行う仕組みになっている。
 教材としては、センサーを搭載し、組込みシステムにより指示したライン上を自動的に走る「マイコンカー」の開発環境などが利用されている。このマイコンカーの仕組みの開発に、AcrossVT Developer が採用されている。

マイコンカー開発は受講者にも好評

  AcrossVT Developer を採用した効果を内木氏は、次のように語ります。「研修用に開発したマイコンカーは、実機のマイコンカーと同様に、ランプが光るなどの基本的な機能を搭載しています。さらに実機のマイコンカーには搭載されていない、教材用の機能も追加で搭載しています。AcrossVT Developerでは、こうした機能を容易に開発することができました。マイコンカーは、プログラムを変更することで、動き方が変化したり、ランプが光ったりするので、講座の受講者にはたいへん好評です」
 また、実機を使用することなく組込み開発が学習できるので、受講者に低価格で講座を提供することも可能になる。下坂氏は、「これまで組込み開発の講座を実施するには、受講者の人数分の実機を準備しなければなりませんでした。簡単なボードとマニュアルなど、組込み開発の講座に必要なものがセットになった教材はあるのですが、値段が高く、初級の講座で利用するのは現実的ではありませんでした」と話す。

仮想競技会を計画将来はアジア大会も

 今後の計画としてピーシーアシストでは、バーチャルマイコンカーの仕組みをクラウド上に展開し、誰でも参加できるバーチャルマイコンカー競技会を開催することを目指している。この競技会は、組込みシステム(マイコン制御)講座を終了した受講者がプログラミングの成果を試してみる場としても利用できる。
 下坂氏は、「広く競技会への参加者を募ることで、組込み開発が仮想化できるということを知ってもらう良い機会になると思いま す。これにより、我々が提供する講座に興味をもってもらうこともできると考えています」と話す。さらに実機により開催されてるルネサスマイコンカーラリー競技大会とのコラボレーションも模索していきたい考えだ。